高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

2016-09-06から1日間の記事一覧

導出物理は学校教材にも最適

学校の授業で何が無駄かといえば、教師が板書をする時間と、生徒がそれを書き写す時間です。ノートをテイネイにとれば成績は上がるでしょうか?そうとは限りません。私の塾ではノートなんかほとんどとらなくても成績が上がっていますので。 成績が上がるのど…

導出物理は独学に最適

解説(導出)と例題と基本問題演習を同時に含む物理教材こそが最も成績が上がる優れた参考書であることは指導経験でわかっていましたが、そのような教材はほぼ皆無です。有名な「物理のエッセンス」はそれにあたる数少ない教材になりますが、残念ながら解説…

保存則はどこから来たの?

高校物理で習う保存則には力学的エネルギー保存則、運動量保存則がありますが、それらが何故便利かといえば、式に運動時間が含まれていないので、運動の前後の状態を把握するのが容易なのです。 しかしそもそもこれらはどうやって導かれたのでしょうか?実は…

運動エネルギーの導出はちょっと難しい

1次元の運動(直線運動)で等加速度運動ということに限定すると、運動エネルギーの導出はそれほど難しいものではありません。したがってそれについての導出は「導出物理基礎」で掲載しました。 しかし2次元や3次元の運動についても成り立つことを導出するに…

教科書のインピーダンスの記述はほぼ誤り

交流回路の抵抗に相当する物理量にインピーダンスがあります。これは実際はベクトル量であり、複素数で定義されているものですが、多くの教科書ではスカラー量として説明しています。ですので高校の教科書で出てくるインピーダンスの式は「インピーダンスの…

高校教師がつくるバカプリントの例

かつての私も公立高校の生徒でした。そのときの世界史の教師は特に最悪でした。非常に緻密なプリントを使っての授業でしたが、そのプリントには多くのブランクがあり、講義の内容を聞いて、生徒はそのブランクを自主的に埋めていきます。 ところがどのブラン…

これが私の考える最上級のバカ高校教師

生徒の学校の定期テストの成績については必ず聞くようにしていますが、平均点が30~40点というのは本当によくあることです。一体教師は何をどう教えているのか、本当に疑問です。 高校教師がつくった定期テスト問題もよく見ますが、これで教師の質がよく見え…

「導出物理」の学校採用について

「導出物理」は板書はほぼ不要で、授業時間の7割以上を演習に費やすことができます。そこまで考えに考えて設計していますので、採用いただかないと、数十時間どころか、数百時間の時間のロスになり、激しく後悔することになります。 「導出物理」の場合は上…

高校数学で導出できない物理の公式(2)

高校で習う電流が作る磁場の公式は主に次のようなものがあります。 ・直線電流の周りの磁場 ・薄いコイルの中心の磁場 ・ソレノイドの中心付近の磁場 ただ残念ながら高校の範囲では導出ができません。実はこれらの公式はもととなる公式があり、その公式を用…

高校数学で導出できない物理の公式(1)

あのニュートンが発見した万有引力の公式は、高校数学の範囲内ではその公式が正しいことを導出することはちょっと難しいです。ですので、高校物理の段階ではそのまま覚えるしかありません。 しかし、公式が正しいことはちゃんと導出することができるのです。…

非等速円運動の加速度の大きさは?

高校物理の教科書を見て驚いたことは、「非等速円運動」の練習問題で、なんの説明もなく「等速円運動」の加速度の公式を用いていることでした。よく考えて問題に励んでいる人なら、「これはおかしい、何故だ?」と思うでしょう。 結論から言うと、非等速円運…

等速円運動の加速度の向きは何故中心向きか?

等速円運動の加速度の向きは円の中心向きになることが知られています。しかし何故そうなるのかを正確に説明している参考書はありませんでした。どの参考書もなんとなく煙に巻くように説明しています。これって読み手はバカにされた感覚にならないでしょうか…

微積物理という変な言葉

2chやアマゾンのレビューなどによく「微積物理」などというおかしな言葉が使われています。これは微積を使って解説する物理の参考書を指すようです。そういう意味では「導出物理」は「微積物理」なのでしょう。私自身は解説に微積を使っても使わなくても、理…

導出の理解は後でもよい

「導出物理」は導出をテーマにして、高校数学で導出できることはできるだけ正確に導出を試みました。その理由は、根拠なく公式を覚えることに抵抗感を感じる生徒も多いからです。しかし、それをしっかり理解するのが困難な人は、とりあえず導出の理解ができ…

ベクトル量とスカラー量

今の高校物理ではベクトル量とスカラー量の違いをあいまいにしたまま運動や力学を習います。これはいまだに驚くことですが、生徒が学校で力学の初歩を習っているとき、学校の数学で「ベクトル」を全く習っていないのです。これは高校数学のカリキュラムの致…

質問できる環境は一応必要

「導出物理」はできるだけ質問がないように、つまり自力で解決できるように説明に気を使ってはいますが、人は誰でも観念がありますので、そのために理解できないことがあります。その場合は質問に答えてくれる先生や友達が必要です。もちろんいない場合はYah…

導出物理のレベル

「導出物理」は完璧なものに近づける努力はしておりますが、万人にとっては完璧ではありません。「導出物理基礎」についてはどのようなレベルの高校生にも通用するようにできているとは思いますが、「導出物理 上巻/下巻」については偏差値55以上の高校に通…

予備校の講義で本当に物理の成績は上がるか?

初歩の問題も自力で解けないのに、それを予備校に通って解決しようとするのははっきり言って不可能です。予備校の先生は問題を詳しく解説してくれるだけで、一人一人にどの問題をどこまで練習しなさい、というアドバイスはくれないし、問題でつまずいたとき…

何故物理の成績が上がらなかったのか(3)

次に教師の教え方の問題です。まず学校や予備校では解説に時間をとられ、演習をほとんどやってはくれません。これは非常に大きな問題です。前にも述べたように、物理は問題を解いて初めて理解できることがほとんどですので、演習が少ないとどうやっても理解…

何故物理の成績が上がらなかったのか(2)

次に教科書の問題です。これは今でもひどい状況です。大人になってからはそれなりに理解力がついていますので教科書を読めば大体わかったのですが、それでも腑に落ちないことは多々ありました。電磁気学の定義については苦しみましたし、等速円運動の加速度…

何故物理の成績が上がらなかったのか(1)

数学の成績は希に校内で1位の成績をとるくらい上がったのに、物理はまるでだめでした。原因はいろいろあります。私自身の性格の問題、教師の教え方の問題、問題集や参考書の問題…などなど複合的に絡み合い、簡単にいうことはできません。 最初に性格の問題に…

「導出物理」出版の動機

高校生の当時はアットホームな個人塾で数学と英語を習っていました。それで数学と英語の成績はそこそこ上がっていました。残念だったことはその塾は物理を教えてくれなかったことです。おかげで物理の成績はまるでだめでした。いろいろな参考書にも手を出し…