高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

内積があれば外積もある

電磁気ではフレミングの法則なんていうのが出てきますが、私はこれが本当に苦手です。右手と左手の法則もあり、どの指が何を表すのかも覚えられないからです。(覚えてもすぐに忘れる)

ですから導出物理ではフレミングの法則は使わず、右ネジの法則で統一しています。

そしてこの法則によって定義されたのが外積だと思います。

   内積:A・B=|A||B|cosθ  外積:|A×B|=|A||B|sinθ

※A、Bはそれぞれ空間ベクトル ※×は「クロス」と読む

内積スカラー量で定義され、高校数学では必須ですが、外積は高校では習いません。

注意したいことは、外積はベクトル量であるので、大きさは絶対値記号をつけないといけません。

さて外積A×Bはどんなベクトルかというと、次のようになります。

向き:ベクトルAをベクトルBの方に回してネジが進む向き

大きさ:|A||B|sinθ  ※θはAとBの成す角(0以上180度以下)

この定義によって、電磁力とローレンツ力はベクトル量で非常にシンプルに表すことができます。

   電磁力=LI×B  ローレンツ力:qv×B

公式はsinθがついて厄介ですが、外積を用いればシンプルに覚えられます。大学に入ってからはこれが当たり前になるので、是非こちらで覚えてほしいと思います。詳しくは導出物理(下)改訂版の巻末に説明を入れましたのでご覧ください。

 

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