高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

導出物理は授業についていけない大学生にも最適

最近は少子化が進み、私たちの時代に比べればあまり勉強をしなくても大学に入れる時代になりました。そこで甘く考えて理系大学に進むと、授業についていけない、実験が何をやっているのかさえ理解できない…なんていう結果になります。そして試験勉強と実験レポートに日々追われ、精神的に追い込まれていきます。そのため推薦などで入った学生は大学を去っていくという話はよく聞くことです。

 大学に入ればわかりますが、高校で習う内容から一気にレベルが上がります。ですから、易しい私大の学生は、高校の参考書から勉強している人も多いです。そうならないためにも、もっと高校から本気になって勉強していただきたいと思います。ただ仮にそうなってしまったのなら「導出物理」を熟読し、練習問題もしっかり解いていくことを強くお勧めします。

 ところで「導出物理」は頭のいい人がやる教材、情報が多すぎて使いにくい、などと思っている人もいるようです。しかし、大学のレベルで考えれば「導出物理」程度の内容や高校で習う微積などは、小学校の掛け算九九みたいな内容です。しかも、「導出物理」は他の参考書と比べれば過保護の中の過保護と呼べるくらい丁寧に説明しています。それにもかかわらず、難しい、わからない、と弱音を吐いているなら、理系大学の進学はおやめいただいたほうがいいです。厳しいことを言いますが、そんな生ぬるい考えでは、大学には受かっても授業についていけません。

 ただしです。偏差値40台の高校から一般試験で理系大学を目指す場合はどうするかという問題があります。少子化が加速する中、このようなレベルの学生でも日本を支えていただくために、多くの人に技術者になっていただかなければいけません。このレベルの学生は、残念ながらほとんどの場合「導出物理」を全部終わらせるだけの読解力、理解するスピードはありません。ではどうするかということですが、これは非常に難しい問題ですので別の機会に記事にしたいと思います。

 

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宇宙が膨張するって、どゆこと?

 

例えば夜空の全ての星は地球から遠ざかっていて、星どうしも互いに遠ざかっていたとすればどういうことが考えられるでしょうか?空間自体が広がり続けていると考えられますね。それが宇宙が膨張しているということです。

では、何故そんなことが分かったのか。もちろん根拠があります。

高校物理ではドップラー効果というものを習います。救急車のサイレンは自分に近づいているときは高い音に聞こえ、遠ざかるときは低く聞こえます。これがドップラー効果。音は波ですが、波源が動いていたり、観測者が動いていたりすると、このドップラー効果による現象が観測されます。

 光も波の性質があります。(粒子の性質もありますけど)そして、地球上でいろいろな星からの光を調べると、光のドップラー効果が観測されたのです。これが宇宙が膨張しているという根拠であり、20世紀最大の発見の一つとされます。具体的なことは導出物理に書いたので読んでください。

 それで宇宙が膨張しているということは、宇宙の体積は初めゼロだったと考えられます。そのゼロから私たちの知っている宇宙空間が始まったことがビッグバンと呼ばれています。現在ではビッグバンが何年前に起こり、現在の宇宙の体積が何立方メートルなのかが計算されています。ホントすごいことですよね。

 じゃあ、宇宙が始まる前はどんな世界だったの?とか宇宙の外側ってどうなっているの?なんて思う人も多いです。それは一言で言えば、私達が知っている空間とは異なる世界、としか言いようがありません。物理学者は、宇宙の外側には別の宇宙がいくつもある、とか、宇宙が始まる前は、波動?(みたいなもの)がうごめいていた、とかいろいろ研究しているようですけど、とりあえずそれがどうかなんて、私達が悩むことではないですよね。学者さんに任せておけばいいことです。個人的には「4次元の世界」(霊界)または、「5次元の世界」(神界)じゃないかと思いますけど。(ほとんど宗教概念(笑))

 それよりもまずは高校物理を勉強して、目の前の入試を突破することを考えましょう。

 

 

 余談ですが、深見東州(霊能者で神霊家)という人が書いた「人類が生まれた秘密を明かす」という本だったかどうか忘れましたが、その人の本によると、宇宙が生まれたのはス神(根源の神)の「かくあれかし」の一念(こうあってほしいという思い)によって生まれた、とのこと。他にも、より次元が下がっていく世界ができることで、苦しいけど魂が大きく成長できる機会ができた、みたいなことをいっていたと思います。

 古くから優秀な学者ほど、キリスト教などの信者が多かったそうですが、それは人類はどう考えても偶然生まれたとは考えられない、と思っていたからだそう。(もちろんこのことは現代の学者さんでも思っている人もいます)例えば現代でさえ、新しい植物や動物をゼロから生み出すなんてことは人間にはできないですよね?できたとしても既存の生物の遺伝子を組み替える程度です。だから、人知を超えた神なる世界があると信じることは当然のことだろうと思います。

 物理学は自然や宇宙の規則性や法則だけを扱う学問であり、人知によるものです。だからそれを超えたものを考えようとすると思考の迷路に入っていきます。学問は人知によるものだと割り切り、それを超えたものは宗教に任せる。そういう立場の方が合理的であると私は考えます。

 

 

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交流回路とオイラーの公式

導出物理では交流回路を複素数を用いて計算することを推奨しています。その方が覚える量が圧倒的に減ります。ただし、数学で複素数の性質をしっかりやってからでないと理解できません。でもご安心を。導出物理では最低限の複素数の解説と練習問題をつけていますので誰でも習得できます。

さて、若干厄介なのが、極形式です。これが長いので計算が多いとうざいんです。

z=|z|(cos(偏角)+isin(偏角))  ※eはネイピア数

複素数z=a+biは必ずこの極形式の形に変形でき、これを使うことが重要になります。

しかし、式が長いです。そこで導出物理では一応オイラーの公式を載せました。

オイラーの公式:e^i(偏角)=cos(偏角)+isin(偏角)

これを使うと、複素数zは次のように表されます。

z=|z|e^i(偏角)   ※^は指数を表す

これでだいぶ短くなりました。数学の問題でも楽なことがあるかもしれないので計算で使ってしまってもいいかもしれません。ただし証明で使うのはNGです。高校の教科書で証明できない公式を使うのはさすがにまずいです。

 

さて、オイラーの公式を証明するには大学で近似式の詳細を習わないといけません。

近似式によって、e^x,sinx,cosxは無限級数の形で表すことができます。

これによって似たような式が出てくるので、いろいろ消去するとオイラーの公式ができます。もちろん高校数学の範囲での証明はできません。

 

余談ですが、この公式はよく「美しい」と言われます。しかし私は別にそうは思いません。虚数単位とは人間が勝手に定義した道具にすぎず、その定義をもとにいろいろ計算してみたら、そうなったというだけですから。それよりも大学で習う近似式の方がすごいと思います。よくこんなことを発見したなぁとつくづく感心します。

 

こんなことを書くと近似式の勉強をしようとする人がいるかもしれません。しかしそこまでやるのはさすがにやり過ぎですので、お楽しみは大学に取っておきましょう。そんなに焦らなくてもほとんどの大学(理系)で習うことですから。それよりも目の前の入試を突破できなければ、そのお楽しみは味わえないので、くれぐれも本末転倒にならないようにしましょう。

 

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位相が2分のπずれる…が覚えられない

オームの法則:V=IRは有名ですが、交流の世界でも同様にV=IZという式があります。

ただし電圧Vも電流IもインピーダンスZも複素数であることに注意しましょう。

ここで電流をI=I0(cosθ+jsinθ)とします。(電磁気学ではjを虚数単位とする)

ところで電気抵抗、コイル、コンデンサーのインピーダンスは次のように覚えるのでした。

電気抵抗:Z=R  コイル:Z=jωL     コンデンサ: Z=1/jωC

注意したいことはjと1/jの偏角です。j=0+jですから、(0,1)の座標と原点を結ぶ線分と実軸との成す角、つまり偏角π/2です。一方1/j=-j=0-jですから、偏角は-π/2ですね。

さて、コイルに流れる交流電流をIとしたとき、この両端の電圧Vは

V=I×jωL=ωLI×j よって、電圧の振幅はI0ωLで位相は(θ+π/2)となります。

極形式の積の性質によって、jをかければ位相はπ/2増加します。(数学の知識)

 

同様にコンデンサに流れる交流電流をIとしたとき、この両端の電圧Vは

V=I×1/jωC=I/ωC×(-j) よって、電圧の振幅はI0/ωCで位相は(θ-π/2)となります。

極形式の積の性質によって、-jをかければ位相は-π/2増加します。(数学の知識)

 

逆に電圧を位相の基準として、V=V0(cosθ+jsinθ)としても同じように考えることができます。V=IZより、I=V/Zです。これによって、同様に計算すれば、電圧の位相を基準としたときの電流の位相が簡単にわかります。

 

要するにjがかけられていれば位相はπ/2増加し、分母にjがあれば位相はπ/2減少するということになります。

 複素数による計算の威力は素晴らしいですよね。高校物理の参考書や教科書のどこにも書いていない内容ですが、導出物理にはしっかり書きました。この感動を早く味わってほしいです。

  

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内積があれば外積もある

電磁気ではフレミングの法則なんていうのが出てきますが、私はこれが本当に苦手です。右手と左手の法則もあり、どの指が何を表すのかも覚えられないからです。(覚えてもすぐに忘れる)

ですから導出物理ではフレミングの法則は使わず、右ネジの法則で統一しています。

そしてこの法則によって定義されたのが外積だと思います。

   内積:A・B=|A||B|cosθ  外積:|A×B|=|A||B|sinθ

※A、Bはそれぞれ空間ベクトル ※×は「クロス」と読む

内積スカラー量で定義され、高校数学では必須ですが、外積は高校では習いません。

注意したいことは、外積はベクトル量であるので、大きさは絶対値記号をつけないといけません。

さて外積A×Bはどんなベクトルかというと、次のようになります。

向き:ベクトルAをベクトルBの方に回してネジが進む向き

大きさ:|A||B|sinθ  ※θはAとBの成す角(0以上180度以下)

この定義によって、電磁力とローレンツ力はベクトル量で非常にシンプルに表すことができます。

   電磁力=LI×B  ローレンツ力:qv×B

公式はsinθがついて厄介ですが、外積を用いればシンプルに覚えられます。大学に入ってからはこれが当たり前になるので、是非こちらで覚えてほしいと思います。詳しくは導出物理(下)改訂版の巻末に説明を入れましたのでご覧ください。

 

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虚数を使う交流回路の計算が面白い

直流回路の抵抗はよくRを使いますが、これはレジスタンスのことです。一方、交流回路での目安となる抵抗がリアクタンスです。これは電源の周波数とコイルやコンデンサーがもつ固有値で決まります。(※どちらも単位はΩ)

そしてインピーダンス複素数を用いて次のように定義されます。

インピーダンス=(レジスタンス)+j(リアクタンス)

※jは虚数単位

よってインピーダンスの大きさは次のように計算されます。

インピーダンスの大きさ=√(レジスタンス)^2+(リアクタンス)^2…①

高校物理の場合は、この説明がないまま、インピーダンスの大きさの公式を覚えさせようとします。そうすると、コイル、コンデンサー、電気抵抗のつなぎ方(直列や並列)や、つなぐ数などによって覚える公式が増大します。まぁ私のような記憶力がほぼゼロのような人間にはやる気をなくす項目です。

 ですから導出物理ではちょうど数Ⅲで複素数を詳しく学ぶので、複素数を用いた説明をすることにしたのです。次のインピーダンスを覚えることで、その公式を覚えることは不要になります。

電気抵抗=R+j0  コイル=0+jωL     コンデンサ=0+1/jωC

0はもちろん考えなくてもいいので、実際は次のように覚えます。

電気抵抗=R  コイル=jωL     コンデンサ=1/jωC

これさえ覚えれば、合成インピーダンスは実に簡単に計算できます。

直列の場合:Z=Z1+Z2+Z3+…+Zn  並列の場合:1/Z=1/Z1+1/Z2+1/Z3+…+1/Zn

これって中学で習った合成抵抗の公式と同じじゃないか!と気づきますね。

あとは①の定義によって大きさを計算すれば合成インピーダンスの公式は個別に覚える必要がないとわかります。こんなに便利なのに高校の教科書では複素数での説明が一切書いていないのです。だから導出物理で説明したのです。これを読まないと本当に大損しますので、早く読んでほしいです。

 

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高校物理でも置換積分法を使う

 導出物理では積の微分法や合成関数の微分法などを用いるので、できれば数学の方でも先に計算だけは練習してほしいです。数Ⅲの教科書と学校で買った薄い問題集を使えば誰でも独学できるはずです。

 もう一つ重要な計算法が置換積分法です。これは合成関数の微分法の逆のような計算で、数学的な証明も合成関数の微分法を利用します。(証明は数学の教科書を参照)

 導出物理では一定電流が流れているコイルのエネルギーを計算するときや、力学的エネルギーを解析するときに用います。この導出は高校の教科書にも市販の高校用参考書にもほぼ書いていません。したがって、導出物理を読めば本当にすっきりすると思いいます。

※ちなみに導出物理では部分積分法を使う説明は出てきません。

いずれにしても計算は練習あるのみです。練習を繰り返す中で自分なりにコツがわかってくるもので、裏技のようなものはありません。物理で問題を解くときには微分法や積分法はほぼ使いませんが、数学の入試では必修ですので遅かれ早かれ必要なことです。繰り返し練習すれば誰でもできることですから、素早く正確にできるまで練習しましょう。

 

 

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物理入試対策の秘策

  導出物理基礎演習編は導出物理の学習を終えた人のために最適化した教材だ。基礎演習編という名の通り、汎用的かつ良質な問題をランダムに配置した問題集である。構成は力学、電磁気学、波動、熱、原子、物理数学と分け、それぞれの分野で【単問・小問】→【大問】の順にランダムに配置している。この構成が今までありそうでなかった最大の特徴。

 まずそもそも入試問題を解く資格が自分にあるかどうかの判定をすることが重要。それは最初の単問・小問が解けるかどうかを判断することである。ここが解けないようではそもそも基本が理解できていない、あるいは公式をまともに覚えていない証拠。その場合は導出物理(上・下)に戻ってやり直す必要がある。

 そしてこの単問・小問をやることで、自分に何が足りていないのかが実によくわかる。わかったつもりと思っていたのが全く分かっていなかったと打ちのめされる結果になることもあるだろう。しかしそこが重要で、何が分かっていないのかをまず知ることから始めなければ受験対策は何も始まらない。

 そして大問の特徴は、初見ショック対策をちりばめていること。網羅性を持たせるため典型問題も入れてはいるが、珍しい問題やひねった問題をできるだけ採用した。要するにワンパターンな問題しか解けない、というのが中間層の特徴であり、そこに喝を入れている。と言っても決して難しい問題ではなく、自分なりに工夫し、噛み砕いて考えれば必ず解ける問題で、その特徴がある人は自分がいかに暗記に頼り、試行錯誤の習慣がないことを思い知るでしょう。そしてそこに気づいたら自分で何をどう勉強すればいいのか自然とわかるようになるはずだ。

 

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出版の非情な現実

 私が特に良いと思っていた数学の問題集に正高社という会社の「タイプ分けによる数学シリーズ」というのがあります。高校時代は塾で数学を習い、数学だけは成績がよく上がったのですが、この問題集を見たとき、塾でよく解いていたような問題ばかり出ていたのです。入試で出題された問題でも基礎的なものだけが厳選されており、教師や講師の方もすすめている人が多い問題集です。

 しかし、理由はわかりませんが正高社という会社は姿を消してしまいました。売り上げ不振でやめてしまったとしたら本当にもったいないことです。そうだと仮定するなら、高校側でたくさん採用して支えるべきだと思うのですが世間は非情です。

 導出物理も一応高校に案内を出して宣伝はしましたが、教師側は生徒の成績を革新的に上げることにまるで興味が無いかのように無反応です。ただ、反応がある高校というのは私立の上位校が多いです。やはりそれだけ敏感で意欲があるので、よい生徒が集まり、自然と高偏差値高校になるのでしょう。逆に、地元の高校を観察していると、旧態依然なことをやっている無頓着な高校は偏差値がどんどん下がっています。これはよい生徒が別の高校に流れている証拠です。しかしそうはなっても教師の給料が下がるわけでもないので、教師が奮起することはないでしょう。これが日本の高校の現実です。こんな状況ですから私も正高社と同じようになってしまうのではないかと、いつも不安と闘っています。

 

 話がそれましたが、もし正高社の方がこのブログを見ていたら、「タイプ分けによる数学シリーズ」のデータを譲っていただけないでしょうか。あまりにももったいないので、私が改定をして出版したいです。やはり良いものは後世に残すべきです。ご連絡は微風出版ホームページのお問い合わせフォームからお願いいたします。

 

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組版での苦労

 組版作成はインデザインクオークみたいな高価なソフトは使っていません。DTPソフトとしてMicrosoftのPublisherというソフトの体験版を使ったとき、確かに出版物を作るにはいろいろ便利でしたが、Wordファイルからレイアウトを維持して変換することができず、数式の配置にも問題があり断念しました。

  ですからWordとAcrobatだけで組版を作っています。(意外と驚かれます)なお、Texは使っていません。大量の数式を入力するのにコードなんか打ってられませんので。

 しかしWordにもいろいろ問題があり、苦労がたえません。Wordの場合数式を入力する方法は主に2通りあります。数式3.0オブジェクトの配置と数式エディターを利用する方法です。数式3.0は非常に使いやすいのですが、ファイルを開く閉じるを繰り返すと勝手にサイズが変わってしまいます。これにより非常に見た目の悪い数式になってしまいます。この問題のために、苦肉の策として一括して数式オブジェクトの大きさを調整するマクロを作って対応しました。(このマクロが欲しい方は安く提供いたします)しかし、マクロを動かすにも解答では数分時間がかかることもあるので面倒です。

 また、数式3.0は非常によく壊れます。これには本当に苦労しました。オブジェクトをダブルクリックして編集しようとすると、突然意味不明の数式に変わってしまうのです。ですからバックアップファイルから大量の数式を1個1個コピペして元に戻すという地獄の作業もありました。

 数式エディターの方は、やはり行内に挿入した分数式が勝手に小さくなってしまうという仕様がどうやっても解決できません。もともとの仕様がこうですからどうしよもありません。やむを得ずテキストボックスを作って対応したりするのですが、解答の数式はこれができないのでどうしよもありませんでした。

 一応数式3.0の問題を解決するのが、キングソフトOfficeでした。さすが中国の会社だけあって悪びれることなくWordをまるパクリし、MathTypeもそのままパクっています。しかしwordで作ったマクロを動かしたときに数式が壊れました。最初からキングソフトオフィスで作っていれば問題なかったのですが、互換性の問題で断念です。

 というわけで結局Wordを使っているわけですが、おかげでWordの操作は相当得意になってしまいました。作成したWordデータで組版を作りたいという方は協力できますので是非お問い合わせください。トンボ付pdfデータの作成、RGB→CMYK変換などもできますので、印刷会社に即入稿できる製本データを作成することができます。

 

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