高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

人を判断する材料はその人の〇〇しかない

 

  知能指数が異常に高い人たちの集まりであるメンサは有名ですよね。この会員の中には社会になじめず孤立してしまっている人もいるそう。簡単に言えば頭が良すぎて周りからは変人扱いされてしまっているのです。自分がどのように周りから映っているのかということの想像の欠如、そして何より知能指数が低い人の気持ちが想像できないことが大きな原因だろうと思われます。知能指数が高くてもこれでは不幸ですよね。

 知能指数の診断では、人の気持ちを推し量るテストというのはないと思います。小説の読解問題のようなもの作ることを考えると、解釈は人それぞれで正解が1つに決まらないという問題が出てきてしまうため、診断テストを作ること自体が困難だからです。よって知能指数というのは能力判断のほんの一部の側面でしかないことを強調しておきたいです。

 人を判断するのはテストではなく、その人の足跡だけしかありません。どの大学を出たかではなく、どのような勉強をしてきたのか、どのような活動をしたのか、あるいは社会人であれば、どのような仕事を経験してきたのか、どのような研究をして、どれだけの成果を上げてきたのか、そういった足跡しか人を判断する材料はないのです。

 ですから就職における面接はその人の足跡を必ず尋ねてくるのです。そして足跡が薄い人が就職競争から脱落していきます。学歴も一つの足跡ではありますが、それだけで判断される時代ではもうありません。そういうわけで、私も東大生とか東大卒の優秀な人と会ってもビビることはなくなりました。しかし足跡を聞いてそれが素晴らしかったら、高卒の人でもビビります。

 

 もしも学歴だけを武器に就職を勝ち抜いていこうと考えていたり、あるいは親であれば子供を有名大学に入れれば安心だ、などと考えているのであれば、完全に時代遅れです。タイトルの〇〇の答えはもちろん「足跡」です。ハーバード大学の入学ではペーパーテスト以外にもその人の足跡を徹底的に調査されることは有名ですよね。日本の大学もいずれそうなることでしょう。