高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

インバウンドで喜ぶのはおかしい

大西つねき氏講演会行ってまいりました。限られた時間でこの世の様々な矛盾を述べられたので、初めての人は大変でしょうが、繰り返し聴くことで理解が深まります。是非YouTube動画や著作も参照されることをおすすめします。

 

で、今回はインバウンドで喜ぶ人の論理の破綻ぶりの話。

よくお年寄りが金を使わないからいけないのだと咎められます。じゃあ世界で一番外貨をため込んでいるのはどこの国か。日本です。日本が無理をして外貨を稼ぎ、あまり使わずお金をため込んでいるため、日本は世界から嫌がられている存在になっています。だから、お年寄りが金を使わないのが悪い…いやいやお前も外貨使えよ、って話しですよね。しかし外貨なんか持っていないよ、となるでしょう。

 

 外貨を最初に手にする人は輸出企業です。そして安い法人税をいいことにそれらの企業はお金をため続け、貯めているだけでは損だから、それを海外に投資しています。つまり日本人が時間と労力を削って稼いだお金は結局海外の人たちに使われている。

 まずこれおかしいですよね。7人に1人の子供が貧困化している日本で、一部の企業が富を独占し、その富は分配されていない。

 じゃあその一部の企業が独占している外貨を政府が税金として取り上げて、国民に分配するなんてことができるのか。ドルで税で納めて、ドルで公務員の給料を払う。さすがにドルで給料は受け取りたくない…これは無理です。

 じゃあどうすればいいのかと言えば、政府が円を発行して国民に配ってしまえばいいのではないでしょうか。その円をドルに変えたい人はドルに換えて、原油だとかアメリカの商品を買えばいい。しかし日本人がちゃんと働くと、買い物は日本の商品で間に合ってしまい、輸出も増えてさらに外貨が増えることに。だから働く時間を減らして楽をする分、輸入品で生活を補ったり、長期間の海外旅行をしたり、あるいは国内旅行を増やして車や電車、飛行機を多く利用することで原油の輸入を増やし、日本の物の製造量を減らして輸出を減らさないといけない。これをやらないと外貨がどんどん増えて、それが投資にまわったままになってしまう。

 つまり政府が今やるべきことは、通貨を大量に発行して貧しい人から順に国民に分配し、みんなの働く時間が減って外貨(対外純資産)が減るような政策をしなければいけない。外貨をため込む日本人。世界から見れば相当迷惑なことをしています。物やサービスが少ない時代は質素倹約も美徳となりますが、今はそうではない。質素倹約、まじめに長時間労働することが世界中の人々を貧困化させるという時代です。いい加減このことに気づきましょうよ。

 

 さて本題のインバウンド(海外からの旅行客が日本に落とすお金)の話。感のいい人はもうわかったかもしれない。外国人が自分の通貨を円に換えて、その円をもらってお金を稼ぐ。これ海外のお金が減って、日本のお金が増えているので、相対的には対外純資産(外貨)は増えたことに。

 そしてもっとよく考えてみると、外国人が交換した円。これ誰が持っていた円でしょうか?円を売り出せるほどの金持ちトレーダーや金融機関。外国のトレーダーや金融機関が円を手にした場合は別として、日本のトレーダーや金融機関が交換したなら外貨を稼いでしまっている…

 いやいや外貨を稼ぎすぎて外国に迷惑をかけ、その外貨が貧しい人に分配されず日本が貧困化しているという状態で、インバウンドでもっとお金を増やそうなんて、やるべきことが逆ですよね。インバウンドに頼らざるを得ないなんて言う考えも論理が破綻していますよね。

 

つまりオリンピックがいいか悪いかはさておき、それで外国人がお金を落としてくれるからありがたい、なんて思っているのは、お金という悪魔に頭をやられてしまっているということ。

 

いかがでしょうか。大西つねきさんの公演は、時間が限られており、このインバウンドの辺りをさらっと述べられているので、私が補足しました。