高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

物理教員のための導出物理の使い方

 導出物理の原稿を作成している当時は、ネットで見る動画授業を作成するつもりでいました。しかしすでに大手が数多くネット授業は手掛けていましたので、販売には難しい状況にありました。そこで考えました。高校の先生が私の教材で授業をしてもらうのが最も効率が良いと。

 しかしまだまだ授業で導出物理を使っている先生は少ないようです。採用いただいている高校でも、自宅学習用の補助教材として使っている場合が多いようです。残念ながらこれでは効果が半減以下です。

 何度も述べているように、演習を多くすることが平均点を上げるための最大の近道です。ですから、導出物理の説明内容をまず生徒に読ませ、板書などはほとんどせず、注意点などを指摘した後、すぐに隣の問題を解かせてください。そして先生はその生徒の解く様子をじっくり観察してください。

 生徒は教師が予想もつかないような勘違い、思い違いをすることがよくわかるでしょう。しっかり理解させたつもりでも、ほとんど理解できていないということも実によくわかります。この観察の蓄積が教師には大事なのです。この蓄積が多くなると、解説の段階で先回りして勘違いしやすい部分や理解しにくい部分を指摘することができるからです。

 定期テストの平均点が30~40点程度の成果しか出せていないというのであれば、その蓄積が全く足りていない証拠です。実際に演習中心の授業をやってみればわかります。授業の内容がいかに伝わっていないか、いかに基礎が定着していないかということが、ものの見事に思い知らされます。もしそういう思いをする機会があったのなら、十分反省して、導出物理を採用いただき、言われた通りにやってみてください。

 早くそのように改善しなければ、のちのち生徒から恨まれますよ。私がかつての教師や教材の著者、出版社を恨んでいるのと同じように。導出物理はその恨みの集大成なのです。

 

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