高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

何故物体にはたらく力が見つけられないのか

「物体にはたらく力」という言葉の理解をしっかりしていない人がいます。これは物体が「外から受ける力」と同等だということを理解しましょう。

 さて、物体にはたらく力が見つけられない原因は、多くの場合「接触力」と「非接触力」に分解して考えないからです。

 接触力とは物体と接している何らかのものから受ける力で、非接触力とは物体の接触とは無関係にはたらく力のことです。

 例えば天井に糸が吊るされていて、下端に小球がつるされて静止しているとしましょう。このとき、それぞれの力に分解します。

物体にはたらく接触力:糸の張力(上向き)

物体にはたらく非接触力:重力(下向き)

 天井が受ける力なんか関係ないですよね?物体は天井と接触していませんから。

また、厳密にいえば物体は空気と接触していますので、空気から浮力という接触力を受けます。しかし、物体の体積が小さいときや周りの流体(この場合は空気)の密度が小さいときは浮力は小さく、普通は無視します。

 私は生徒によく言います。「接触力」と「非接触力」を別々に考え、物体の気持ちになって、外からどんな風に引っ張られているか想像しなさい!と。コツはたったこれだけなのですが、予備校の先生は余計なことを長々と回りくどく話す場合があります。それは本当に時間とお金のむだだなぁと思います。

 このように「導出物理」では直線的なコツを端的に説明し、あとは基本を反復できるように基本問題をたくさん載せていますので、物理で苦しんでいる人は是非読んでください。

 

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