高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

学生が貧困スパイラルに巻き込まれないためには(4)

私の塾の生徒の話です。中学3年生の女の子で、高校をどうするかという問題で親ともめていました。親は交通費がかからない自宅から通える高校に行ってほしいという希望で、私も本人の成績や頑張りようから考えて、同意見でした。しかし本人は「田舎はつまらない」という理由だけで、遠くの都会の高校を希望していました。

 15歳にしては精神的に幼いと思いましたが、私は丁寧に次のことを説明しました。

・学びたいことも将来の目標もないのに、そんな志望動機で親が納得するはずがない。

・都会に行きたければ学校が休みの日に遊びに行ったらよい。

・今はネット社会なので都会でも田舎でも情報の格差などない。

これは意外と他人ごとではないと思います。田舎の若い人が都会にあこがれる気持ちはわかります。私もそうでした。しかし今は都会に住む魅力はあまりないと思っています。田舎に住む良さもそれなりにわかるようになり、生活にも不満はないからです。

 大学を選ぶ時も、あこがれだけで遠くの都心部の大学ばかりに目が行ってはいないでしょうか?もしそうだとするなら、それが貧困の始まりです。そうではなくもっと現実的なことを考える必要があります。親の経済力、通学時間、通学費用、学費、即戦力となる技術や技能が身につくのかなど…それらを総合的に判断しなければいけません。進学するということは自分だけの問題ではないということを忘れてはいけません。