高校物理・数学成績アップ術

微風出版「導出物理」の著者による物理・数学の学習戦略ブログ

組版での苦労

 組版作成はインデザインクオークみたいな高価なソフトは使っていません。DTPソフトとしてMicrosoftのPublisherというソフトの体験版を使ったとき、確かに出版物を作るにはいろいろ便利でしたが、Wordファイルからレイアウトを維持して変換することができず、数式の配置にも問題があり断念しました。

  ですからWordとAcrobatだけで組版を作っています。(意外と驚かれます)なお、Texは使っていません。大量の数式を入力するのにコードなんか打ってられませんので。

 しかしWordにもいろいろ問題があり、苦労がたえません。Wordの場合数式を入力する方法は主に2通りあります。数式3.0オブジェクトの配置と数式エディターを利用する方法です。数式3.0は非常に使いやすいのですが、ファイルを開く閉じるを繰り返すと勝手にサイズが変わってしまいます。これにより非常に見た目の悪い数式になってしまいます。この問題のために、苦肉の策として一括して数式オブジェクトの大きさを調整するマクロを作って対応しました。(このマクロが欲しい方は安く提供いたします)しかし、マクロを動かすにも解答では数分時間がかかることもあるので面倒です。

 また、数式3.0は非常によく壊れます。これには本当に苦労しました。オブジェクトをダブルクリックして編集しようとすると、突然意味不明の数式に変わってしまうのです。ですからバックアップファイルから大量の数式を1個1個コピペして元に戻すという地獄の作業もありました。

 数式エディターの方は、やはり行内に挿入した分数式が勝手に小さくなってしまうという仕様がどうやっても解決できません。もともとの仕様がこうですからどうしよもありません。やむを得ずテキストボックスを作って対応したりするのですが、解答の数式はこれができないのでどうしよもありませんでした。

 一応数式3.0の問題を解決するのが、キングソフトOfficeでした。さすが中国の会社だけあって悪びれることなくWordをまるパクリし、MathTypeもそのままパクっています。しかしwordで作ったマクロを動かしたときに数式が壊れました。最初からキングソフトオフィスで作っていれば問題なかったのですが、互換性の問題で断念です。

 というわけで結局Wordを使っているわけですが、おかげでWordの操作は相当得意になってしまいました。作成したWordデータで組版を作りたいという方は協力できますので是非お問い合わせください。トンボ付pdfデータの作成、RGB→CMYK変換などもできますので、印刷会社に即入稿できる製本データを作成することができます。

 

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