導出物理のレベル
「導出物理」は完璧なものに近づける努力はしておりますが、万人にとっては完璧ではありません。「導出物理基礎」についてはどのようなレベルの高校生にも通用するようにできているとは思いますが、「導出物理 上巻/下巻」については偏差値55以上の高校に通う生徒でないと、独学は難しいでしょう。ただし学校の先生、塾の先生、家庭教師などの伴走者がいれば偏差値50くらいまでは対応できるかもしれません。
導出物理は網羅性があるため、理解力が弱い(遅い)人ほど問題や学習内容を絞ってくれる人が必要になります。例えば私が偏差値45程度の高校に通う生徒に物理を教える場合は、導出物理(上・下)はあまり使用しません。自分で読解する能力はおおかたないですし、分量が多くてとても終わらないからです。一度に多くのことをやると混乱して知識が整理できないということもあります。それよりも学校で出されたプリントや学校の問題集を中心にやらせます。そして解説の時だけ導出物理をたまに使う程度です。これで定期テストでは80点以上を楽にとってきています。やはり能力が低い子ほど混乱しないように情報を絞るということが重要ですので、その点については注意が必要です。
追記:偏差値40台の人はどうすればいいのか加筆しました。是非お読みください。
偏差値40台から理工系大学を目指す(1) - 高校物理・数学成績アップ術
偏差値40台から理工系大学を目指す(2) - 高校物理・数学成績アップ術